日本でのOMOP化にはいくつもの課題があります。
・語彙の問題。OHDSI標準で使っている米国の語彙と日本のものとが合わない。ただしこれは米国以外ではそれぞれ状況は異なっても共通の問題で、ざっくりとした方法は準備されつつあります。
・SNOMED-CTは国内ではライセンスの問題で使えない。メンバー国ではない。(中国も同様と聞いています。)
・国内はClaims/EHRとも、共通形式・標準コードを使うデータ形式が存在しており、国内で分析するときにわざわざ他国語彙マッピングをする動機がない。
とはいえOMOP化しなくてよいかというと、そうではありません。
・元のデータ形式は共通でも、データベース化するときにはバラバラで、プロジェクトごとに独自形式を発明している。その結果、大きな協力体制ができない。
・Globalなことが全然できない。
そこで、国内は国内で使え、かつglobalにも対応できるように、2段階でのOMOP化を考えていました。第1段階は国内用に日本標準語彙を用い、第2段階は通常のOMOPです。
(続く)